小学生になったのに、授業中、先生の指示に従えず椅子に座れなかったり、教室を走り回ったりする、いわゆる小1プロブレムや学級崩壊現象。不登校やいじめ、無気力。子どもに関する問題は日々、深刻化しています。
これらは子どものせいでしょうか? いいえ、違います。これらの問題は、子どもが悪いわけではなく、子どもを取り巻く環境が変わってしまったが故に起きてしまっていることなのです。
一昔前の子どもたちには、こんなことは考えられませんでした。それは昔の日本の環境が子どもたちの成長にとって素晴らしかったからです。お母さんは専業主婦で、家族には他におじいちゃん、おばあちゃん、兄弟がいて、近所には同異年齢の遊び友だちやおじさん、おばさんがいて、地域の行事もある。人が人として生きていくために必要な常識や、ルール、マナーといったものをこれらの「環境」が子どもたちに教えてくれたのです。このような環境だったので、昔の子どもたちは自然に育っていました。
日本は経済的に豊かになった代償としてこの「環境」を失いました。大家族ではなくて核家族、専業主婦ではなくて就労主婦、たくさんの兄弟ではなくて一人っ子、地域性がなく住民のつながりが希薄なニュータウン。こうなった理由は様々でしょうが、昔は当たり前にあって子どもを育てていた「環境」がなくなったことが現代の子どもの育ちに大きく影響しているのは事実です。
しかし、昔も今も子どもに共通しているものがあります。それは、子どもが持っている力です。個性特徴はそれぞれ違いますが、子どもたちには、成長しようとする力、意志が必ずあります。その力を引き出すための環境を作り、子どもの心と体と知を育くんでいるのが清徳幼稚園・保育園なのです。